「先輩就活よもやま話。」【商社事務編】

「先輩就活よもやま話。」【商社事務編】
こんにちは!学生ライターの中本です。

今日は、このサイトの運営をお手伝いしてくださっている商社勤務9年(昨年退職)川副奈緒美さんに「就職活動は、涙なしで語れない私の分岐点」と語る、当時の就職活動について話を聞きました。

今回のテーマは、学歴コンプレックスを乗り越えた女性の「荒波から自分を守る方法」です!





――さっそくですがどんなことを意識して就職活動をしていましたか?

先の未来で、NPOやNGO(第三セクター)で使える技と経験を身に付けられることを意識していました。私が受けた印象ですが、当時この業界に必用とされている人材は、情熱は勿論のこと、率先力になれる技を持っていることと、人としての経験を積んでいることが必要だと思ったからです。今の私では到底無理と感じていました。なので、第三セクターへの就職と大学院進学も範囲に入れながら、先の未来で使える技と経験を念頭に置いた就職活動をしていました。


――具体的に、いつから何をしはじめました?

スタートしたのは大学3年の6月頃です。相性が合う男子を見つけるかの如く(笑)。食わず嫌いにはなりたくなくて、ひたすら就活イベントに顔を出して色んな業界を見ていきました。この業界は何が出来て? そこに集まる人はどんな人で? 私はそれにトキメクか? を、感性でキャッチしてから、理論で分析する感じです。反応したものに対して常に「なんで?」を5回繰り返して深堀していました。最初は「女でもバリバリ仕事をこなして、子ども産んでも現役! 成長第一絶対総合職!」と、メラメラしてたけど…選考がはじまってからは連敗続きで、もう(涙)




――9年間続けた職種は、商社の一般職ですよね? なぜ「絶対総合職!」から変えたのですか?

気付いちゃったんです。途中で深い想い、自分の軸を忘れていたことに。第三セクターに興味を持ち始めた私の原点は、高校生の時見た「僕の夢は人を殺すこと」と話していた、南アフリカの少年兵の言葉と絵でした。でも、何が出来るか分からなくて……、感じ考えて続けた結論が「目の前のヒトコトモノに全力取り組もう」だったんです。大学院進学・第三セクター就職も視野に入れながらの活動だったんですけど、「成長第一!」から「目の前のコト」に戻ってきた瞬間から、就職活動も生き方も全ての景色が変わりました。


――「目の前のこと」って、何だったんですか?

日常だったら、朝のおまわりさんへの挨拶、コンビニ店員さんへの目を合わせたありがとう、家族へお弁当作りとか。地味でしょ(笑)。でも、私にとってはそれが一番大事だと思ったし何より清々しかったです。だから、就職活動でも「どこで」「誰の役に立ちたいか?」を考えました。


――就職活動での「どこで」「誰の役に立ちたいか?」は何だったんですか?

「どこで」については、最終的に商社一本になりました。将来使える技と経験のことは頭に入れながらも、商社に集まるメンバーが「海外が好き」「変人が多い」「うるさい(笑)」が、私の好きにぴったり当てはまる人たちだったから。「誰の?」については、営業さんに行きつきました。仕事をする上で私にとっての「目の前の人」は、最前線で戦う営業さんだったんです。会社を辞めるまでの9年間、商社で営業アシスタントが出来たことを誇りに思っています。


――「就職活動なしで語れない私の分岐点」ってのは、なんなんですか?

涙のワケは、学歴コンプレックスです。学歴がなければ違うもので勝負しよう、と思い唯一の武器だと思っていた「元気!」も、隣を見れば、学歴よし、頭より、顔も良ければ、性格までよし! の人たちがわんさかいるわけですよ。そこに不採用の通知が来たときには…もう(涙)。


――「学歴コンプレックス」は、克服したんですか?

「目の前のヒトコト」に意識が向き始めたら、いつの間にかなくなっていました。と同時に、就活仲間たちから「お前学歴なんかに負けんな」と励まされ、それこそ学歴なんぞもろともしない先輩たちや仲間たちの活動を見ていて、心からかっこいいと思いました。学歴を理由にしちゃいけない。もう変えられない事実なら、しょって胸はって歩いていこうと思えるようになりました。就職活動中は、あからさまにバカにされた経験もありました。最初はそれが悔しくて、身も心も小さくなり隣の受験生ばかり気にして自分のことを話せなかった時期があったこともよく覚えています。変わらない過去を嘆き言い訳にしてるのはかっこ悪いけど、それを言い訳にせずに輝いている人は最高にかっこいい。これから何があっても、私はそうして生きていきたいと思います。




――これから働く学生たちに何かメッセージをもらえますか?

あえて、女の子たちに向けて伝えたいことがあります。「未来を描くのと同じくらい、その時その瞬間の想いも大事に選択して動いてほしい」です。女性のライフストーリーは、良くも悪くも男性に比べると変化も大きいと思っています。どれだけ綿密に立てた計画も、簡単に崩れる出来事なんて沢山あったりする。そんな時、自分を守ってくれるものって「自分の判断でこの選択をした」っていう自信と責任かなと思っています。誰かの価値観や「あの人がこう言ったから」っていう言い訳が出来ないほど、自分の想いに則った選択を大切にしてほしいです。実際私も「成長第一! バリバリ女子!」から一転、周りの仲間で唯一「一般職」を選んだ人。あのとき、自分の大事にしたいこと、自分の軸に気付くことなく「これからもバリバリ働く女性が正解!」の暗黙知に身を任せていたら、こんなにも誇りを持って9年間の職場と仕事を卒業出来なかったと思います。バリバリ最前線でキャリアを積みながら働いている女友だちを見ると、素敵だなと勿論思うこともあるけれども、それで自分を比較して卑下することはなく働き生きてこられました。幸せなことだと思っています。見えない未来を案じて今の何かを我慢するくらいなら、今のあなたの想いを大切にして選択をしてほしい。他人や環境任せにしない選択の積み重ねが、未来の自分を守ってくれる。むしろふりかかる未来は、選択の連続の結果だと思って受け止めればいい。何度路線変更したって、それが例えうまくいかなくてもいいんです。自分で出した答えは、誰にも邪魔されないし邪魔出来ない。失敗したってかまわない。変化が大きい女性こそ、変化の波から自分を守るための術を培ってほしいです。その術は「自分の想いを大事した選択」で、培われると信じています。


「就職先輩よもやま話。」編集後記 〜学生ライター中本の視点〜

この活動中、奈緒さんの細やかな気遣いに何度も感動。その秘訣は「目の前のヒトコトモノに全力取り組む」ことを大事にすることなんだな〜と感じることができたインタビューでした。自分の価値観や、自分の大事にしたいことをに従った選択なら、気持ちよく進んでいける。だからこそ、大学では自分の価値観が何なのか、自分は何を大事にしたいのかを突き詰めて考える必要があるかもしれません。奈緒さん、お忙しい中ありがとうございました!
中本れみ

Writer

中本れみ
Remi Nakamoto
アルバイト代のほとんどを、カレーとTSUTAYAに貢いでいます。暮らしを豊かにするものづくりがしたい。趣味は日没二時間前のお散歩と、フィルムで写真を撮ること。
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