趣味と仕事の両立って可能?オタク社会人に聞いてきた。

趣味と仕事の両立って可能?オタク社会人に聞いてきた。
趣味が大事なんです!



実は私、オタクです。とある6人組男性アイドルグループが大好きで、出演番組はすべて録画、つい最近もコンサートで北海道まで遠征してました。そんなまあまあ重度なオタクなのですが、そうなると悩ましいのが就職。大学も入ったし、それなりの企業に就職した方が良いのでは。やりたいこともある。でも、やりたい仕事に就いたらオタク活動できないのでは?社会人でオタクの先輩方はどうやって両立させているの…? 

ということで、今、コミケで即完売した同人誌「悪友」や商業書籍「浪費図鑑」で話題の劇団雌猫からもぐもぐさんとユッケさんに仕事とオタク活動についてお聞きしました。
ちなみに、もぐもぐさんは宝塚をはじめ、NMB48など多ジャンル、ユッケさんは2.5次元ミュージカル、ジャニーズ、女子アイドルのオタクさんです!


ーーまずは、お二人のお仕事を教えてください。
もぐもぐ:私はウェブニュースサイトで記者をしています。学生の時からブログを書いていて、書く仕事がいいなと思っていたので。新卒5年目で転職しましたが、書く仕事であることは同じですね。
ユッケ:私は出版社で雑誌の編集をしています。大学時代にフリーぺーパーを作るサークルに入っていたこともあり、その頃から雑誌を作ることが面白そうだなと思って。就職活動ももっと業種等広く見れば良かったとは思うのですが、オタク活動(以下 オタ活)をしていたこともあり、視野を広くする余裕も無く、出版社をとりあえず受けてみようと思い就活してましたね。でも受けているうちに出版社にすごく行きたくなってしまい、1年目で受からず留年して、2年目で今の会社に受かりました。


ーー私も雑誌の編集部でアルバイトしているのですが、編集とか記者さんってめっちゃ忙しくないですか…?
もぐもぐ:ユッケさん、めっちゃ忙しいよね。
ユッケ:忙しいですよ。朝も遅いんですけど、夜中まで会社にいることも珍しくないです。


ーーそれほど忙しいのにオタ活できるんですね…。現場にはどのくらいの頻度で行かれます?
もぐもぐ:私は割と早く帰れる会社です。ライターだから一人作業も多いし時間の自由が利く。会社も子持ちの方が多くて、子どものお迎えに行く人もいるので、早く帰っても大丈夫な雰囲気があるし、そういう社風なんです。だから月に何回もオタ活するし、土日も行く。月に4、5回くらいかな? そうなると週一回ペースですね。改めて考えると自分でもびっくり。
ユッケ:私は基本的なオタ活は週末にしていて。編集部にもよるけど、私の部署はだいたいカレンダー通りの休みなので、絶対行きたいコンサートや舞台は土日にチケットを取ります。しかも土曜日の昼公演だと寝坊するんですよ、土曜の明け方まで働いているので。だからだいたい土曜日の夜公演と日曜日の公演を観てます



ーー就活時に趣味は考慮しました?
ユッケ:私はめっちゃしました。その結果、出版社しかないと。
もぐもぐ:そうなんだ!芸能人のマネージャーとか好きな業界に近そう。
ユッケ:私、本当に人の管理をするのが嫌いで、自分の管理もできないし。マネジメントはないなと。まず一番にオタ活をするうえで、お金は稼ぎたいなと思って。でも好きな世界に近い仕事もしたいと考えると、マスコミかなって。マスコミ業界の中では出版社はお給料もいいし、新聞とかよりはエンタメに近いから「出版社だ! 」と。
もぐもぐ:私は趣味は特に考えてなかったかな。仕事を人生の中でそれほど重要視していなかったというか、そこそこ働いて、そこそこお金が貰えればいいかなと……。就活の時は大手企業も受けたけど、一社たまたま受かったからそこに入ったって感じ。元々、大学時代にそれほどオタ活にお金を注いでいたわけじゃなかったからかな、あまりこだわりませんでした。もちろんやりたい仕事ばかりじゃないですが、ブログも書いていたから、好きなことはそこでやればいいやと。


ーー率直にお聞きしますが仕事とオタ活、どっちが大事ですか?
もぐもぐ:えー。でも仕事してお金稼がないとだからね…。
ユッケ:うんうん。
もぐもぐ:仕事しないとオタクできないし。だから、嫌なことはする必要ないけど、好きである必要もないかなっていうのが、私の今のスタンス。仕事は好きだけど、仕事の対象は嫌なこともあるし、それはそれ。『好きなことを仕事にしたいか問題』 ってあるよね。それを考えるとユッケさんは好きと仕事が被ってるよね。
ユッケ:そうですね。私は好きなことを仕事にしている側です。仕事がめっちゃ忙しいし辛いから、だったら好きなことを仕事にするしかないといった感じで、企画書を出しまくって、雑誌の対象者が知らないようなアイドルのグラビアをやったりしてます(笑) 
もぐもぐ:それは会社に入ってから少しずつ、好きなことを手繰り寄せる術を身に着けたの?
ユッケ: 最初はオタクが好きなものを仕事にするとミーハーになるからダメと先輩や上司に言われてたんですけど、地道に与えられた仕事をきちんとして、ミーハーなイメージを払拭する堅実アピールをしていました!
もぐもぐ:それは重要な社内営業だね(笑)。
ユッケ:そう、そうしたらある日、先輩に芸能人の取材一緒に行く? って誘ってもらえて、編集もライターさんもその芸能人のことなんて分からないから、なんとなくの質問しかしていなくて。
もぐもぐ:ファンからすると内容が甘いんだ!
ユッケ:そう! それで、「この間その回答、他の雑誌で言ってたよね? 実際どうなの?」みたいなことを横から突っ込んでいたのと、その日のケータリングを任されて、たまたまピザを頼んだらその芸能人がピザ好きだったらしく、喜んでくれて。私がいるともっと詳しいことが聞けるかもみたいな空気ができていきました。
もぐもぐ: すごい! その一回のチャンスを!
ユッケ:半分はピザという幸運ですけど(笑)、チャンスをものにできたんです。私、今いる編集部のメインの仕事はそんなに得意じゃないんですよ。でも芸能は詳しいし好きだから、それは編集部内では負けないようにと。
もぐもぐ:自分が最初に得意だと思ってたものが本当に得意だったんだね。
ユッケ:そうかも。でも、配属される前まではメインの仕事も得意だと思ってたけれど、それは違った(笑)
もぐもぐ:確かに(笑) やってみないと分からないんだよね。大学生の前で言うのも微妙だけど、学生の時の自己分析とか案外役に立たないよ〜って正直思います。考えすぎて「自分にはこれしかない!」って可能性狭めてもねあと、身も蓋もないけど、仕事の内容より結局周りの人だなって私は思った。
ユッケ: 本当にそれはそう思う。
もぐもぐ:本当に好きな仕事でも、上司が嫌なら嫌になる気がする。合わない人だと、きついだろうなって。



――仕事へのモチベーションはどうしてますか?
ユッケ:仕事へのモチべ―ションは今ちょっと低いです(笑)
もぐもぐ:でもユッケさんはめっちゃ働いてるよね?
ユッケ:結局、好きなんだよね。「忙しすぎて嫌だ」っていう気持ちはいつもあって、弱ってるときは嫌な気持ちが全面に出てくるけど、うまくいけば楽しい! って思えるのを繰り返して、仕事し続けてる感じ。あと、週末のコンサート行けば翌週の仕事も頑張れる!
もぐもぐ:お金使うと稼がなきゃってなるよね。その連続。
ゆっけ:そうだね。
もぐもぐ:パッとお金使って、「よっしゃ稼ぐぞ! 」、「明日も頑張るぞ! 」って。


ーーお二人をはじめ、劇団雌猫の皆さんはオタ活がとても充実しているように思えるのですが、仕事とオタクを両立させるコツはありますか?
もぐもぐ:両立できない状態があんまりないかな。頑張って両立させてる感じはない。最低限のやることはきちんとやって、他の人の邪魔にならないようにしてるくらい。例えば、18時開演の公演に行きたいってなったらやらないといけない仕事を17時半までに終わらせて、逆に明日に回すものは回して、やらなきゃいけないのに帰ってる感をなくす。オタ活を優先させる日はきちんと決めて、その代わり助けてもらったらこっちもお返しで助ける。
ユッケ:常日頃からヲタ活がない時に恩を売っておく!
もぐもぐ:そう! 私は「今日は宝塚行くので帰ります!」とか正直に言っちゃうけど、周りにオタクだと言わないでバリバリやってる人もいるし、なんにせよメリハリをつけてやるときはちゃんとやる!が大事かも。
ユッケ:うんうん。堂々としてる方がいいと思った。私は、隠れてこそこそやると引け目を感じてしまうかなと思うので、オタ活の予定は早めに職場や取引先に伝えるようにしています。『コンサート』とまでは言わないけど「○日18時からいません!」と。すると職場の人たちも察して、対応してくれたりとか、先回りして仕事をするようにしていますね。
もぐもぐ:言えば、案外平気だよね。私も取引先の人とかに「この日はちょっと…。」って言われても、そんなに気にしないし。自分が気にしすぎているだけのこともある。




お二人にお話を伺って思ったのは、仕事とオタ活、結局は自分次第なのだなと。忙しい仕事に就いてもタイムマネジメントをしっかりしてメリハリをつけて仕事もオタ活もきっちりやる。オタ活のために仕事はするけど仕事をおろそかにしない。全ては自分の趣味のため!
オタク学生の就活、光が見えたような気がします。

井東希美

Writer

井東希美
Nozomi Ito
暇さえあれば美味しいお店をリサーチし、行きたいお店リストに追加している食いしん坊です。今はフルーツパフェが狙い目。趣味は読書と寝ること、それと考えること。
▶井東希美の記事を読む