「先輩の、イキザマ。」vol.1【後編】 パーソナルファウンダー山本剛司

 「先輩の、イキザマ。」vol.1【後編】 パーソナルファウンダー山本剛司
4年制の大学を卒業してもプロのカメラマンになれるの?
幼いころのパン屋さんになるという夢はただの夢で終わるの?

気になる職業に就くあの先輩は、いったいその職に就くまでにどのような道のりを歩んできたのだろう? そんな先輩に迫り、紐解くシリーズが「先輩の、イキザマ。」。
きっと、真似したいテクニックや心持ち、背中を押してくれる名言がそこには隠れているはず。

元リクルート役員、現在は個人投資家として夢を追う若者を支援している山本剛司さん。

後編ではリクルートから現在の個人投資家になるまでのこと、
そして若い世代への期待について聞きました。


リクルートで28年。続けられた理由は“つまらない”を真剣に考えたから


「亀戸営業所で営業を経験(中編参照)した後、都内の営業所を転々と移りました。亀戸のときのような新規開拓担当もしなくなり、大手の顧客担当になり営業職でチーフ、リーダー、マネージャーとなり新卒採用や商品企画を担当。そこからは代理店事業の担当役員になったり支社担当として全国を飛び回ったり、フロム・エー キャリアの社長職になったり。そんな経験をしたのち、49歳のとき会社を辞めました」

「会社を辞めるときは未練もなかったですし、今もないです。ポスティングのアルバイト時代をふくめると、リクルートで28年間。マネージャーになるとも、ましてや部長、役員、社長になるとも思ってなかったです。東京に出てきて、アルバイトよりも給料がアップするというから社員になっただけですからね(笑)。ただ、辞めるまでの28年間で『辞めよう』と思ったことはありません。要は考え方。もし『仕事がつまらない』と感じたらいかに面白くするかに注力する。上の立場になったときにはスタッフ全員と面談して、みんなの“つまらない”を知る。“つまらない”を知ることは大事だと思います。そこから“面白くする”を真剣に考えるから。みんなが面白いと言っている組織だと、真剣に面白いを考えられてなくてゆるいだけということもあるので」


個人投資家、ではなく“兄貴業”


「会社を辞める決断は、若い人にポジションを譲りたいということも理由のひとつですが、好きなことで社会貢献できたらという思いも強かったです。辞めた後の2016年の春頃から、まわりから『会って欲しい人がいる』と言われることが多くなり、学生から20代くらいの若い人たちと会っているうちに、彼らから求められるんだとしたら、これは意味があることだなと思ったんですよね。彼らがなりたい自分になれるなら、それは社会のためになると思うし世界にとって価値がある。自分の未来にはあまり期待しないですが(笑)、若い人たちの将来に期待することはできる。一人一人の話に真剣に耳を傾けて、期待して、ということは未来を変えることや期待できる未来に近づくことに繋がる、自分が持ってる経験やアイデアを彼らにフィードバックできるかな、と。個人投資家、そんな偉そうな肩書きではなく、兄貴的存在、“兄貴業”だと思っています(笑)。仕事の上司でもないし、ましてや本当の兄弟でもないし、絶妙な関係性で成立している。でも、彼らに求められて一緒に作っていく実感はお金には替えられないものがありますね」


「先輩の、イキザマ。」編集後記 〜学生ライター井東の視点〜

3回にわたって掲載した山本さんのイキザマ。たった2時間の取材のなかでも、その経歴だけでなく、人柄、考え方でもどんどん私たちを惹きつけていく山本さん。学生時代に事業をおこしたときも、リクルートで一線で活躍していたときも、そして“兄貴業”になった今も、とにかく“つまらない”を“面白くする”ということを真剣に考えてきた人だ。その努力を、わたしたちは社会にでたときに出来るだろうか? 日常のなかでも、つまらないものを面白くする努力もせず、投げ出し逃げてしまうことはある。でも何事に対しても一度立ち止まり、真剣に面白くする方法を考える。これは言葉ではすぐ言えるけど実行するのは難しいし、疲れるし、辛いことも多々ある。でもこの脳筋を鍛えることを今から頑張れば、社会にでたときに、モノの見え方も見方も、変わるに違いない。


〉〉前編:学生時代に何を行ってきたのか。
〉〉中編:アルバイトからリクルート社員になった経緯。

井東希美

Writer

井東希美
Nozomi Ito
暇さえあれば美味しいお店をリサーチし、行きたいお店リストに追加している食いしん坊です。今はフルーツパフェが狙い目。趣味は読書と寝ること、それと考えること。
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