野沢の母ちゃんにシゴトと生き方を聞いてみた

野沢の母ちゃんにシゴトと生き方を聞いてみた
こんにちは!ライターの阿部です。今回は、野沢温泉村でレストラン「心幸食」(しんこきゅう)を営む野沢の母ちゃん、藤村綾子さんにお話を伺いました。一年ほど前に野沢に移ったばかりなんだとか!話し始めたら止まらないとってもパワフルな人だった。お話を通して分かったことは、母ちゃんはがむしゃらに生きてきた人ということ。そんな藤村さんはシゴトを通して何を思うのか、聞いてみた。

―――――なぜ野沢でレストランを開くことになったんですか?
 実は面白いご縁があったんです。以前は野沢近くの飯山城址公園の中で経営していました。けれども、新幹線が飯山に来て街づくりの開発が始まると、公園は市の持ち物なので出て行かなきゃならなくなったんです。そこで新天地を探していたら、野沢温泉で宿をやっているお客様が声をかけてくれました。藤村さんのような料理は野沢には無いので、来てほしいって。



―――――人のご縁で野沢にいらしたんですね。そういった縁を引き付けるものって何ですか?
今までやりたいことをやってきたんですが、そつなくこなす人間ではないので失敗することが多かったんです。ずっこけたり、やってしまって周りを唖然とさせたり。そんな私を「見てられない」って思ってくださったのかな。いつも一生懸命っていうのを心がけてます。辛いときこそ笑わなきゃいかんって。それと単純に、シゴトが好きってことかな。

―――――好きなことをシゴトにすると辛くなるという話をよく耳にします。藤村さんはそういったことはありませんか?
 辛いことはあるけど、辛いことを辛くしないためにどうしするかを考えるようにしてます。それには、「なんで辛いんだろう」って人に責任転嫁できないところまでとことん掘り下げるんです。その時に人を見るようになりました。この人に私は何ができるんだろうって。そうしてると、人が動いてくれるんです。そして今、ほんとにいろんな人たちが関わってくれています。最近になってそういうことに気付きました。だからわたし、常に人をみてシゴトをしていこうって思います。わたしは今までがむしゃらに生きてきたけど、こんなわたしに関わって見守ってくれた人がいました。だからこそ、今度は私が頑張っている人たちを見守るためにどうあるべきかを、料理を通して考えています。

――――――自分ひとりで頑張っちゃう人って少なくないと思います。そんな人にとって、藤村さんみたいに見守ってくれる人がいるとホッとしますよね。若い頃は自分のしたいこと頑張ってがむしゃらにやって、後からいろんなことに気付いてもいいんじゃないかなって。
若い人たちにがむしゃらな気持ちは絶対に必要だし、行動を止めないでほしいです。動き続けてたら何かが見えてきます。それに、同じようにがむしゃらに頑張ってジレンマを抱えてきた人間がちゃんと見守ってくれていて、手を貸してくれます。それが人を育てるってことかもしれないですね。

――――――お話しできてなんだかホッとしました。ありがとうございました!

 葛藤を抱えながらもがむしゃらに頑張ってきた藤村さん。そんな藤村さんだからこそ、いま頑張っている人と向き合ってシゴトをしている。
 わたしはいま、がむしゃらに、必死に生きているだろうか。迷惑をかけたり嫌われたりするるのを恐れて、やりたいことを辞めてしまっているかもしれない。けれども実は、藤村さんのように向き合ってくれる大人は必ずいる。今は分からなくても、気付いたときからその恩を自分のシゴトを通して返せればいいんじゃないのかな。たぶんそのために、ぼくらはシゴトをしているんだ。
阿部佳音

Writer

阿部佳音
Kanon Abe
札幌出身、東京在住。趣味は音楽、映画、漫画、アニメ、写真、ラジオ⋯サブカル寄りに散らかり気味。寒さに強くて暑さに弱い。日々、何か大切そうなことを考えて生きたい。
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